決めろ!クソダサ古着グランプリ

前回ダーツで和歌山にいったことを紹介した。

 

yaitaonigiri.hatenablog.com

 

 

ダーツの面白さに味を占めた私は,再び同じメンバーで決行した。今回ダーツの矢が示したのは福井県だった。

 

福井県と聞いてまず思い浮かんだのは,恐竜と越前ガニだった。では,シンプルにそれらを楽しめば良いのだろうか?私はそう思わない。なぜならその土地に行って名物の物だけを堪能して帰るのは,その土地に対する尊敬を欠く冒涜行為であるからだ。何をいっているか分からない?では,あなたの好きな人とその人の好きなところを考えてみてほしい。仮に,あなたが彼氏のかっこいい顔が好きと言ったとしよう。では,好きなところだけ,つまり,顔面を文字通り切り取って,額縁に入れて飾るのが愛といえるだろうか?きっと違うはずだ。好きなところだけを愛でるのは愛とは言えない。観光についても同様のことが言えて,観光地(好きなところ)だけを巡るという行為は,福井県に唾を吐いてその上でコサックダンス踊りながら「富山県大好き♡」と唱えるような無礼な行動と言えるのだ。良い面だけでなく,悪い面も包み隠さず抱擁できて初めて愛と呼べるのだ。そこで,我々は福井県のダメなとこも抱きしめてあげられるように,日本一終わっている遊園地として有名なワンダーランドに行くことにした。

 

ワンダーランドは,その杜撰な管理により県より営業停止処分を受けたことのある遊園地で,ジェットコースターから少年を落とす,セグウェイ破損で数億円の損害賠償を請求するなど話題に欠かない存在だった。ほとんどの遊具が破損で動かないが,一応セグウェイ(壊したら億単位の賠償金)とメリーゴーランドは動いてるらしかったので,ワクワクしながらいった。しかし,時すでにおすし。我々が着いたころには,誰もいない廃墟になってしまっていた。

 

f:id:yaitaonigiri:20190213134220j:plain

バイオハザード5のロケ地かっ....!)

 

 

 

 

f:id:yaitaonigiri:20190213134238j:plain

(終わってる落書き)

 

 

ワンダーランドで遊べないというのは,我々にとって想定外の出来事だった。無駄に(福井の人はすみません)2泊もホテルを取ってしまっていたので,本当にやることがなくなってしまった。しかし,あれもないこれもないと文句ばかり垂れて,外部に要求するようではいけない。

 

しまじろう第342話「ろうどうってなんだろう」という話で,「ないなら,つくれ!口を動かす前に手を動かしやがれ,畜生共が!」とミミちゃんが言ったセリフが思い起こされる。奴隷制度に反対したしまじろう一派に対して,仲間であるとりっぴぃの死体を小分けにして送り付けたミミちゃんには賛否両論あるだろうが,彼女が奴隷に対して言った上記の言葉には一理あると頷かざるを得ない。

 

 

やることがないなら,つくる....か....

そんなことを考えていた私たちの前に光が見えた!

 

 

 

f:id:yaitaonigiri:20190213135130j:plain

 

そう,古着屋である。普段なら通り過ぎてしまいそうであるが,ここは福井。福井の人には悪いが,もう二度と来ないと思ったので,どれだけ恥をかいても良い理論が炸裂した。そこで,我々が考えたのは,クソダサ古着グランプリであった。

 

クソダサ古着グランプリとは

 

クソダサ古着グランプリとは,3人がお互いの服をコーディネイトし合うという遊びであった。

具体的には

1.予算は3000円であること

2.半裸はなし

3.福井滞在中はその服で過ごさなければならない

4.法に触れない範囲で一番ダサいやつが勝利

 

というものであった。では,これからファッションデザイナーのドン大西さんと一緒にファッションチェックをしていきましょう。ドン大西さんよろしくお願いします。

ドン大西「はい,よろしくドン~~」

 

エントリーナンバー1 「ファッションを知らない中学生」

f:id:yaitaonigiri:20190213140039j:plain

 

ドン大西「おお!これはすごい!ジャケット,シャツ,ズボンの全てにチェックが入っている!これはちょうど,親子丼を卵でとじてその上にのりたまをかけるぐらいやかましいファッションだ!ファッションは単純な足し算ではないということを示しとるわけじゃな」

 

エントリーナンバー2 「小学生」

 

f:id:yaitaonigiri:20190213140811j:plain

 

 

ドン大西「この感じっ!まさにパッとしないタイプの小学生じゃな!なんやこの,裁縫道具のデザインみたいな服は。このデザインの服が大人用で売られとることが衝撃じゃし,しかも誰かが実際に使って中古市場に出回っているということが恐ろしいわ。あと,これ見辛いんじゃが,ズボンの裏が小腸の柔毛みたいなビロンビロンが付いていてきもいんじゃよ。ちなみに,今回の企画とは関係ないのに,ナチュラルに靴下がダサいのもポイントが高いぞ」

 

エントリーナンバー3 「中国のヤバいババァ」

f:id:yaitaonigiri:20190213141551j:plain

 

ドン大西「これはひどい!中国のババァが蛍光色を着るというステレオタイプを利用した最悪のコーディネーションじゃな。全身を黄色でまとめつつ,腰元のミルモでポン!の水色ポーチが最悪のアクセントになっとるな。中国ババァ特有の終わっているファッションセンスが奇妙な芸術へと昇華しとるわい....」

 

このように,終わってる格好で町を練り歩いた私たちは,住民から向けられる訝しげな視線に耐えらえれなかったので,福井に対して良い思い出はない。聞くところによると福井には恐竜やカニなど素晴らしいものがたくさんあったらしい。めったに行けない旅行だからこそ,観光地を始め,好きなところに行くべきではないだろうか? むしろ,そういう非日常的な体験が旅行の醍醐味なのではないだろうか?旅行は楽しいところだけに行けば良いのだ。学ぶことの多い実りある夏だった。

 

 

f:id:yaitaonigiri:20200527161432j:plain

城も霞む世界一ダサい記念写真