B.U.S.U.

 

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人間にとって最も幸せなことは何だろうか。社会的地位を得ること,財産を保持すること,美しい芸術に触れること。幸せの定義は人によって様々であることは明らかであるが,全ての人に共通していると考えられることがある。それは,愛し愛されることである。誰も生涯を全くの孤独で暮らしたいとは思わず,恋人,家族,友人,どんな関係だとしても,人の愛に触れ,また人を愛したいと思う根源的な動機があるはずだ。

 

ここで家族や友人関係は一旦置いておいて恋人関係について考えると,愛し愛されたいと思う動機の裏には,子孫を残したいという動機が少なからずあると考えられる。愛は子孫を残すためだけの機能であるということを主張したい訳ではないが,話を簡略するために今回は,子孫を残すことを最優先事項とする人類を想定して話を進めたい。

 

さて,そのような前提の下に立った時,人は自分の遺伝子を確実に残すために様々な工夫や進化をしてきた。例えば結婚という契約は,固有の雌雄ペアを結び,他の雄との性交を倫理的に封じることで,確実に自分の子どもを産んでもらうことを可能にした。また,人口受精などの化学技術の発展によって病気や体のコンディションも克服することが可能になってきた。

 

このように様々な工夫をしてきているにも関わらず,自分の遺伝子を残すことは未だに容易とは言えない。特に,異性のパートナーを見つける点に注目すると,よほどの美しい容姿や途方もない社会的ステータスを持っていない限り,簡単にパートナーを手に入れることはできない。同性との競争に負けて,その悔しさを仕事で発揮したり,そもそも負けることを恐れ,他の対象(2次元や趣味)に没頭することは,心理的には健康かもしれないが,種の反映の観点から見ればクライシスである。特に,優秀と考えられる種(例えば,とても頭がいい,既存の概念を超えた革命的思想を持っているなど)が,競争に負けて遺伝子を残せなかったとしたら,それは人類全体にとって不利益になってしまう。競争のリスクを抑え,遺伝子を残す可能性を高める方法とは何か。

 

 

 

それは,B専になることだ。

 

 

 

 

 言い換えると,競争率の少ないと考えられるカテゴリーを狙うということである。いわゆるブスと言われるカテゴリーは,人気か人気ではないかと言えば,人気がないと言わざるを得ない。しかし,世の中にはそのようなカテゴリーを好き好んで狙うグループがいるのである。そういったグループの人達を見た時に我々は,変わり者,可哀想な人達と哀れみの目を向けないだろうか。

 

しかし,遺伝子の継承という観点から考えると,競争率が他と比べて少なく,子孫を残す可能性が高くなるので,これほど合理的なことはない。ここで1つの仮説が生まれる。それは,B専の人達は,未来に残すべき優秀な遺伝子を持った選ばれしもの達であるということだ。つまり,もともと優れた遺伝子を持っていて,その遺伝子は何が何でも次世代に継承されなければならないと人智を超えた大きな力によって決定されたため,その確実な手段としてブスを狙うことをプログラミングされたのだ。こう考えると,可愛い子やイケメンを好むことは,種として劣っていると考えられないだろうか。また,Bカップル同士の幸福感について考えてみても,外野が何と言おうと,当人らは愛し愛される感覚を味わえているのでパートナー同士は幸せなはずだ。そして,人類全体で見ても,優秀な遺伝子が保存できているため,カップル,人類がWIN-WIN-WINのみんな幸せな関係を実現できている点でもやはり優れている。

 

今回の 結論としては,人類全体の繁栄のために,我々はB専を認め,そしてB専になるべきだということである。自ら進んでB専になり,確実に遺伝子を残すことが,晩婚少子化社会を生き抜く現代の我々にとっての最善策である。したがって,みなさんには人類のために,進んでブスを好きになってもらいたい。そして,みんながブス争奪戦を繰り広げている間に,私は1人ぼっちになってしまった新川優愛を優しく抱擁し結婚したい。