はじめに
今年で22歳になるという事実を前に,時の流れの早さを感じるとともに,自分の中の純粋さや意思の力が薄れていくのを心苦しく思う。少年時代は根拠なしに自信を持ち,何にでも挑戦できていたが,今や何かと理由をつけて先延ばしする毎日である。もう1度あのころの自分に戻りたいっ..!!あの頃の夢があふれる自分にっ..!
いや,戻る必要はないのかもしれない。今だからそできることもあるのではないか?子どもの頃は夢で終わっていたことも,大人に近づいた今だからこそできることもある。そこで,今回は少年のころから成し遂げたかったことを叶えたい。私の少年の頃の夢はエビたっぷりのエビチャーハンを食べることであった。
エビチャーハンの問題点
エビチャーハンとは,チャーハンの中にエビが入ったものであるが,いつもライスに対するエビの割合が少な過ぎる。「行けたら行くわ」と言って実際に行く可能性くらい少ない。エビチャーハンと言っているくらいだから,常にエビとチャーハンが口の中に含まれていなければならないはずだ。それにも関わらず,そのエビの少なさにより,すくったスプーンの中にエビが含まれておらず,一瞬ただのチャーハンになってしまう現象が度々起こる(下図参照)
エビチャーハンを食べているはずなのに,一瞬でもエビチャーハンではないのものを食べているのはおかしい。例えば,ラーメンをすすっている途中で,ラーメンがラーメンではないギラファノコギリクワガタになったらたちまち訴訟問題になるだろう。しかし,エビチャーハンがエビチャーハンではないただのチャーハンになる瞬間がある問題に関しては,見て見ぬふりをされているのが現状だ。では,どうすればこの問題を解決できるだろうか。それはエビチャーハンのエビを極限まで増やすことだ。
これが本当のエビチャーハンだ!
無作為に抽出したエビチャーハンのレシピを分析した結果,1人前の平均的なエビは80gと,「私サバサバしてるから」と言う女が実際にサバサバしている可能性くらい少なかった。これではエビチャーハンとは到底呼べない。そこで私はスーパーで冷凍エビ(340g)を購入し,
お湯を沸騰させ,
鍋にエビを
適量入れた。
そして,ボール(エビ)を相手のゴール(米と卵)に
シューーーーーート!!
超!エキサイティン!☆
あとはネギとか入れれば完成!!
長いトンネルを抜けてもそこにはエビっ!エビっっ!!圧倒的エビィィ!!
実際に食べてみると,そこには私が求めていた本当のエビチャーハンがあった。チャーハンの中にエビがあるのではなく,エビの中にチャーハンがあるような感覚。どこをすくっても,エビ!何度すくっても,エビッ!すくわなくても,エビッッ!!
食べている間はいつでも,口の中は大好きなエビでいっぱいだった。もう,「このエビでライス2スクープ分....」とか考えなくていいのだ!咀嚼する度に幸せが波のように押し寄せ,幸せに溺れてしまった。たった5ドル払うだけで得られる圧倒的幸せっ・・!至福のひと時だった。
夢を叶えて
今回は夢であった,エビチャーハンのエビをカンストさせることが出来た。実際やってみると意外と簡単に叶った。この経験から,夢というのは案外身近にあって普段は目をそらしているだけだと思った。今後さらに年を取るごとに,社会的責任や現実とのギャップに苦しめられることもあるだろう。しかし,どんな状況だったとしても,強い思いと覚悟さえあれば叶わない夢はないと信じている。もしかしたら,外野が「叶いっこない」とおちょっくてくるかもしれない。それでも,自分の夢を信じることが大切だ。私はどんなに笑われようと自分の夢を信じる。エビピラフのエビを多くするという,途方もない夢でさえも。